大虐殺

えっと、今日更新しようと思った最大の理由は実はコレなんです…。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=7827
『平成18年12月19日 環境省発表
クマ類の捕獲数及びクマ類による人身被害について(平成18年11月末現在)』


この発表から盛んに報道されるようになったので(自分もそのクチ)ご存知の方も多いと思うのですが…。
もう、なんて言って良いのかわからない。
なんか悔しいやら腹が立つやら。。。


知らない方の為に解説すると、今年の熊の捕獲数が11月末までに5,059頭であったという発表が環境庁からありました。その内の9割に及ぶ4,578頭が捕殺されました。


日本に住む熊の数は推定10000〜15000。
その内の約半数から1/3の熊がこの数ヶ月のウチに殺されたんです。


僕は別に動物愛護主義者って訳じゃないです。
駆除の必要があるならばそれもやむを得ないと考えています。。。


でも。
限度があるだろう!


種の半数近くが滅ぼされた。これを虐殺と呼ばずなんと呼べばいいのだろう。
(ちなみに一昨年の駆除数は2300強。この時も大量捕殺が問題になって、翌05年は1100頭程度に抑えられました。そして今年は一気に5倍殺。)


狼、カワウソ、トキ、コウノトリ、etc、etc。。。
また同じコトをしようとしている。情けないったらありゃしない。
しかも、この事を知らなかった、そして止められなかった自分に腹が立ちます。
(それほどの力が自分にあると過信してるんじゃないですよ。でもね…。やっぱり自分に腹が立つ。それと、そう思う理由は後述します。)


どれだけ熊がいて、どれだけ駆除したら熊の生態系が危機に陥るか、その動物保護の基本が未だこの国にはないんです。
http://www.sankei.co.jp/chiho/niigata/061213/ngt061213003.htm
『クマ捕獲、最多の495頭 県が生息環境本格調査へ(新潟)』
(正しい生息数がわからないってのはこの怒りの根底を揺るがしかねないことかも知れませんが。だって、10000頭しかいないと思ったら10万頭もいたよってなったら、適正駆除範囲内って事になるかもしれないから…。まぁそれはないと思いますけどね。)


それと。捕殺の権限が各自治体にあって、Totalどうなるかって概念がないっぽい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061218-00000126-mailo-l20
『クマ:捕殺許可権限、緊急時は市町村長に 出没相次ぎ、知事が移譲方針 /長野』
(っつ〜か、県レベルじゃ対応できないって市町村レベルで生殺与奪の権利を委譲っすか?)



県レベルで生息数調べるんじゃなくて、国でやれ。
県レベルで捕殺認定するんじゃなくて、国で管理しろ。



猟友会のHP(http://www.moriniikou.jp/index.php)にはこの発表があってから多くの意見が寄せられたのでしょう。4つもQ&Aがあります。
まぁ大意としては
「クマの捕獲は各都道府県からの依頼による」
「クマの被害に実際にあってる人がいる」
って感じです。自分たちはあくまで狩猟依頼をこなしているのだというスタンスですね。
多分それは正しいのでしょうし、彼らが自らの意志によって「最近はクマが多すぎる、減らすべきだ」
などと勝手に狩猟を行ってしまっては大問題です。あくまでコントロールされた上での狩猟集団であるべきでしょう。
(もちろん感情的には、捕りすぎだと思ったら言えよ!と言いたいところですが)


初めはカチンと来ましたが彼らのHPのQ2の回答中にこんな一文があります。
『ご懸念されるなら、都道府県知事に会談を申し入れて、捕獲しないよう要請されたら如何ですか。』
まぁ、誠意のかけらも何もない文なのですが、多分自然保護団体からの質問で少々うざかったんでしょうねw。
でもこれが真理だと思うのです。
猟友会は、各都道府県のコントロールを受けているべきである。
そして、われわれは各都道府県を動かすべきである。
(できれば国を動かしたいところですが…)
その為にはわれわれ世論が行動を起こさなければ問題解決は始まらない。




今「クマ虐殺(僕は敢えてこう呼びます)問題」は俄然注目を集めているようです、「くま、捕獲」でぐぐればたくさん情報が出てきます。もちろん、実際に被害に遭われている方のことも考えなくてはいけません。


でも、やっぱり絶滅したら取り返しが付かないんですよ。
すでに九州では絶滅、西日本でも絶滅の危機にあるそうです。
是非みなさんにも、この問題に関心を持っていただき、注目の輪を広げていただければと思う所存です。(できれば声を上げてもらえると尚可です。)
どうぞひとつよろしくお願いします。